こんにちは、kinacondaです。
これまで、何度かコンサルの実情についてお話してきました。
その際には簡単にしか触れなかった、「コンサル=激務」の理由について、今回は深堀していきます。
引き続き激務であり続ける3つの理由
ここ最近、各コンサルファームでも「働き方改革」に合わせた取り組みが進められています。
僕が在籍していた某大手ファームでも、”Project ○○”と称して、残業削減の努力がなされていました。
とはいえ、やはり小手先の施策でしかないな、といった感が否めず、僕個人としては、根本的な理由で大きくは変わらないと思っています。
①そもそもの期待値が高いから
働き方改革がどれだけ進んだとして、クライアントからの期待値は変わりません。
ではなぜその期待値が高いかと言うと、やはりそれだけ高価なコンサルフィーをもらっているからですね。
具体的に言うと、コンサル初心者のアナリストレベルでも、月に数百万もらっています。(当然その額がそのままコンサルの給料にはならない)
クライアントからすると、それだけの額が支払われている同僚社員は役員以上になるわけですから、当然その役員に対してと同じくらいのコミットメントやパフォーマンスを求めてしまいますよね。
だからこそ、しつこいくらいに調査したり、成果物のレビューを繰り返すわけです。
その結果、気が付いたら終電過ぎまでみなで作業していた、と言って首を傾げる人は少ないでしょう。
ではその「期待値」とやらが、実際どれほどのものなのか?
求められる知識/思考レベルについて詳しく知りたい方も多いはずです。
その具体的な「幅」と「深さ」を知るという点で、以下の書以上にわかりやすくまとめてくれているものは他にありません。
ぶっちゃけ、シニアマネージャークラスでもそこまでできてない人が多いですが、コンサルであれば、以下で書かれた「基準」は最低限頭に入れておいた方がいいですね。
②客の丸投げ
期待値の高さの一方で、それをはき違えてただ丸投げしてくる客が多いのも、激務を招く一つの理由です。
残念な話、「あんだけもらってんだから多少仕事押し付けても問題ないだろ」と考えるクライアントが一定数存在します。
それに加え、日本特有の曖昧な契約形態もそこに拍車をかける形になっています。
欧米と違い、細かいタスクレベルでの役割分担が定義されていないので、クライアント側からするといわば頼んだもの勝ちの状態なんですね。
それゆえ、気の弱い人や、何でも完璧にこなしたい人などは、本来スコープ外のタスクも引き受けてしまうのです。
その一方で、どことは言いませんが、最初からクライアントの「便利屋」化しているファームも最近見受けられます。
パソコンに疎いベテラン社員のために、黙々とエクセル作業を代行しているようなコンサルですね。
案の定、そういう方針のファームメンバーは、だいたい一番遅くまで残っています。
そういうコンサルが増えてきたということは、クライアントにとってはますます丸投げするのが当たり前になっていきますよね。
従って、今後もこの傾向は続いていくでしょう。
③自分と同レベルの熱を求める上司
最後になりますが、やはりコンサルならではの上司の性質も、激務の大きな要因となっています。
特に、大手ファームには以下の2パターンの上司が大量に存在します。
- これまで何でも上手くこなしてきた優等生
- 一つの事に徹底的にのめり込むマニア
両者に共通するのは、熱です。
前者は出来上がった成果物に対する熱、後者はその過程に対する熱が半端ありません。
で、その熱を同じように部下にも求めてしまうのです。
結果、彼らは良かれと思っていても、その要求が部下の長時間労働を招き、最悪の場合は「パワハラ」と捉えられてしまうんですね。
実際そういった上司達が何を考えてそのような振舞になるのか、その上司側の思考が以下の書から垣間見えるはずです。
客と上司を変える手段は無いが、自分を助ける術はある
以上、コンサルが引き続き激務な職であり続ける理由について語ってきました。
結局のところ、客と上司の性質によるところが大きいのですが、これはもう変えようがありませんね。
そんな中でできることは以下の二つくらいしかないでしょう。
- そういう事情を理解し精神武装する
- そういう上司や客の下を去る
大半の人が前者でなんとかやっていくとは思うのですが、少なくとも後者は「対上司」のみ一定効果があると思います。
やはり、そうやって次から次へと部下が逃げていく上司は評価されないので、嫌でも変わらないといけない状況になるからですね。(ま、実際はそんな簡単には変わらないんですけど・・)
それに、コンサルファームでは、意外にも、他のプロジェクトへの移動がそこまで難しくありません。
なので、抱え込み切れなくなる前に、自身のキャリアカウンセラーや部門長に相談してみるといいですよ。
それくらい、各ファームとも、メンバー間のマッチングを強く意識していますし、パワハラ問題にも敏感になっていますから。
そんな感じで、ボチボチ締めたいと思います。
今回の話で、少しでも不安が緩和されたら嬉しいです。
ではまた。
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