こんにちは、kinacondaです。
今回は、「営業」についてお話します。
僕は決して一流営業マンではありませんでしたが、年間の生存率10%未満のフルコミッションの世界で、新卒から五年間生き残ることができました。
その間、二回の年間優秀賞入賞(全国約5万人のトップ10%以内)、また期間限定のキャンペーンでも二度トップ5を獲る、という実績もあります。
営業をやられている方は、みなさん同じように「どうやったら売れるのか?」という悩みがあるかと思います。
そこで、今回は、僕は特に意識していた売れるために大切な三つのこと、についてお伝えしていきます。
営業で大事な三つのこと
僕は、以下三点を意識したことで、営業時代一定の成績をおさめられたと考えています。
- 相手に話をさせる
- こちらが話すときは付加疑問文で
- クロージングはしない
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
①相手に話をさせる
「営業なのに話をしない?」
こう思われたかもしれませんが、自分が客側だったときのことを考えてみましょう。
なぜ営業マンをウザい、怖いと思うのでしょうか?
それは、一方的に話をしてきて売りつけてくる、というイメージがあるからですよね。
であれば、自分がそうしなければいいだけです。
でも不思議と、いざ自分が営業の立場になると、みな「売らなきゃ」と思い、つい話をしてしまいがちです。
僕も営業を始めた当初は、相手が関心を示していない時でもひたすら自社商品の良さを強調し、
相手にあくびをされる、というパターンを繰り返していました。
ではどうするか?
ひたすら質問して相手に話をさせればいいのです。
というのも、人は自分から話さない限り自分事にならないからです。
例えば、家電量販店に行ったときのことをイメージしてみてください。
最初から買う気満々で店に行った時は、自分から店員を探し、細かいスペックについて質問したりしませんか?
逆に、なんとなく立ち寄った時に、それほど興味のない商品について一方的に説明されたりすと、できるだけ早くその場を離れようとするでしょう。
普段の営業の場でも同じです。
どうやったら、自分事と思わせるか、客側から質問させる状況にするか、それを意識するのです。
例えば、こちらが伝えたいことも、それを自分から話すのではなく、「○○した方がいいと思いませんか?」と聞いてから話すようにしましょう。
僕自身、それに気づいてから、提案勝率を90%近くまで伸ばすことができました。
②こちらが話すときは付加疑問文で
前項で「自分事」にさせるために相手に話をさせるとお話しましたが、具体的にどうすればいいのか?
その最も効果的な方法は、相手に”Yes”、あるいは、「○○したい」と言わせることです。
そのためには、客がそう答えられる、答えるしかない聞き方をするしかありません。
それが付加疑問文です。
例えば、
「これの問題を今放置すると、身近な○○がその代償を支払うリスクが発生しますが、さすがにそうはしたくないですよね?」
「このリスクを10年間放置するのと、今低コストで解決するのだったら、今片付ける方が精神的にも経済的にも楽じゃないですか?」
みたいな感じです。
ここで重要なことは、オープンクエスチョンにしないということです。
例えば、「どう思いますか?」「何が良いと思いますか?」というような聞き方ですね。
そもそもですが、客側から問い合わせが来た場合を除き、大半は客にとっては興味のない話を聞かされているわけです。
そんな時に、漠然としたことを聞いても、客が答えることはありません。
せいぜい「へぇ」となんとなくその場をごまかすくらいでしょう。
客は、Yes/Noで答える質問にしか答えようとしません。
正確に言うと、以下のフローで客は徐々に自分事化され、購買意識が高まっていきます。
“Yes”を繰り返す→徐々に「確かに必要だな」と自分事化される→より詳しく知ろうと客側から質問するようになる→購買
従って、商談はまず、付加疑問で「小さな”Yes”」を拾いながら、徐々に客が課題意識を持つよう導いていきましょう。
③クロージングはしない
営業なのにクロージングしないのか?
そう思われる方が大半かもしれませんが、そもそもクロージングをしないといけない時点で客には刺さっていません。
たいていの場合、こちらから猛プッシュする前に、客側から「これ買います」となるのが普通です。
自分の経験を振り返っても、押し売りされて「んんん、わかったよ」となったことはほとんどありません。
誰しもが、買いたいと思うから買うのです。
ではどうするか?
それも、先に述べた付加疑問を繰り返し、「今それを買って解決しないといけない」と徹底的に課題意識を植え付けることです。
商品は「解決策」なのです。
であれば、商談の中で営業マンが意識すべきことは以下二つしかありません。
- 課題が何か、客に明確に理解させること
- 課題を「今」解決することがベストであること
それらを付加疑問を交えた質問で一つ一つ積み重ねていくことで、客が「今なんとかしないとね」となるわけです。
客からその発言が出れば、もう8割方決まると思って問題ないでしょう。
最終的にいざサインする際、支払いする際に何か言われたとしても、「最後に不安になってるだけだな」と余裕を持って対応できます。
重要なことは、最後の最後で「欲しい」と思わせるのではなく、
冒頭からの質問を通じて、自然に相手の「欲しい」という気持ちを徐々に高めていくことなのです。
まとめ
以上、三つの大事なことをお話してきました。
それらを読んでいただいて感じたかもしれませんが、
営業とは、こちらが良いと主張しまくる物ではなく、相手に「欲しい」と思わせるものなのです。
ではどうやったら今日商談する客がそう思ってくれるのか?
それを踏まえて、質問事項や聞き方を考えていくことが肝要です。
話さなくていいのです、相手に話をさせて、自然に欲しいと思わせれば大丈夫です。
そう考えるとだいぶ気楽になりませんか?
でもそれでいいのです。重大な判断をするのは売り手ではなく買い手なのですから。
売り手は、買い手がその判断をできるだけ簡単にできるよう、上手く質問しながら導いていけばいいのです。
今回は、こんなところで締めようと思います。
ではまた。