【感想】映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』

【感想】映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』

こんにちは、kinacondaです。

以前、こちらで僕が大好きなUKコメディを紹介させていただきました。

 

 

当然ながら、留学後もめぼしいイギリス映画やコメディは引き続きチェックしていて、

映画館に通ったりAmazonでDVDを調達したりと、常に目を光らせている次第です。

ということで、UKコメディ好きには外せない最新映画の『やっぱり契約破棄していいですか!?』を早速見てきました!

今回は、ネタバレ覚悟で僕なりのレビューを綴っていきたいと思います。

 

 

予告動画とあらすじ

 

 

あらすじ

”死にたい小説家”と”クビ直前の殺し屋”によるWシチュエーション痛快エンターテインメント!!

青年ウィリアムは、小説家を目指すも全く芽が出ず、人生に絶望し7回も自殺を試みたがいずれも失敗している。一方、長年殺し屋としてキャリアを積んできたレスリーは、英国暗殺者組合の毎月の暗殺件数のノルマを達成できず引退に追い込まれていた。ある日この二人は出会い、”死にたい小説家”ウィリアムは、”クビ寸前の殺し屋”レスリーに一週間以内に殺してもらう契約を結ぶ。これにて一件落着!と思いきや、ウィリアムの前にキュートな彼女が現れる― 最後に笑うのはどっちだ!?「契約破棄」から始まるワケあり二人の<Wシチュエーション痛快エンターテインメント>!

人生に絶望した青年ウィリアムを演じるのは、『ダンケルク』に出演し注目を集める英国俳優アナイリン・バーナード。自殺しても死にきれない不運な青年を”愛すべき陰キャラ”として演じて切った。クビ直前の殺し屋レスリーは、『フル・モンティ』で英国アカデミー賞受賞し、米アカデミー賞ノミネート経験も持つカメレオン俳優トム・ウィルキンソン。殺し屋でありながらも思わず共感してしまう”愛すべきおっさん”を、ユーモアを交え演じた。そして、出版社で働きウィリアムに希望をもたらすこととなるエリーは、『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ~ロンドンの泣き虫ギタリスト~』出演のフレイア・メイヴァーがキュートに演じる。

出典:オフィシャルサイト

 

三つの見どころ

上記であらすじを紹介しましたが、実際見て感じた三つの見どころを整理していきます。

 

①主人公は今すぐ自殺したい売れない作家

本作の主人公ウィリアムは、幼い頃に目の前で両親を事故で失い、それ以降「死」について誰よりも意識して生きてきた。

その強烈な経験と冴えない日常も相まって、これまで10回もの自殺を試みる(うち3回は中止w)。

何度やっても「不運にも」自殺に失敗してしまうウィリアム。

そんな彼が再度自殺を試みようとした時、ベテラン暗殺者のレスリーと出会うことに。。

 

②似たような境遇で生きてきた編集者との出会い

ウィリアムが「無事に」レスリーから殺してもらう契約を済ませた直後、とある電話がかかってくる。

その電話はウィリアムの本を読んだという出版社の編集者、エリーだった。

そのエリーも、実は幼い頃に両親を事故で亡くし、その喪失感と孤独から、何度もリストカットを試みていた。

偶然のその出会いが、それまで死の一点しか見えていなかったウィリアムの日常を変えていくことに。。

 

③常に死を強く意識してきた男女が、その出会いによって生きることに希望を見出していく物語

前半、「死」に向けてウィリアムとレスリーとの間で機械的に進んでいくコメディでありながら、

後半はウィリアムとエリーとの間で「生」への希望を分かち合う前向きな物語に変わります。

ただ、最後のシーンは、これぞハッピーエンドを嫌がるイギリスドラマらしい締め方で。。。(これ以上は言いません!)

そのウィリアムの人生観が少しずつ変わっていくところに、この映画の味わい深さがあるように思います。

 

イギリスらしさで五段階評価

僕が勝手に考える「イギリスらしさ」があるのですが、正にその代表的な以下三つの観点で評価してみました。

  • 暗さ/痛々しさ:★★
  • ユーモア:★★★
  • すっきりしないエンディング:★★★★

テーマがテーマだけに、終始どんよりしているという点で「暗さ」は充分でしたね。

ただ強烈な笑いを誘う痛々しさはそれほどでもなかったので、ここは星二つです。

 

次は最も大事なユーモア。

僕は元来ゲラゆえにあまり当てになりませんが、細かいセリフの一つ一つで結構笑えましたし、

特にシリアスな場面でもさりげなく笑いを誘う箇所がしっかりあったので、ここは星三つとさせていただきました。

なにより、「暗殺者組合」なるぶっとんだ組織が普通の企業のような前提で話が進んでいること自体が笑えます。

 

そして最後はエンディング。

ここは僕の評価というより、映画が終わった直後に隣のおじさんが「なんだこれ」と口にしていたのが全てだったかなと(笑)

予想を上回るほどの「???」感はなかったものの、途中のあるシーンと絶妙に紐づいた形になっていて、その点で星四つにします。

 

印象的な言葉

イギリスの会話はなんとなく文学的なので、僕は小説を読むように一つ一つのセリフを吟味するのが好きなんですよね。

もうこれを話してしまうと間の展開がバレてしまうのですが、特に印象に残ったやりとりをご紹介させてください!

ウィリアムとレスリーが暗殺契約をした時と、エンディング間際の二人が交わしたやり取りが見事に対照的で、

その変化に思わず笑ってしまいました。。

シンプルな表現なのに、ホント効くんですよね。。。

■契約締結時

レスリー・・”I’m happy to kill you”

ウィリアム・・”I’m happy to die”

 

■エンディング間際

レスリー・・”Glad I didn’t kill you”

ウィリアム・・”Glad I didn’t die”

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今振り返ってみても、なんだかコメディだったのかラブストーリーだったのか、自分でもよく整理がつきません。。

でも、その混沌とした感じがイギリスらしいなぁと感じました。

さりげなく散りばめられた悲しみと笑い、そしてかすかな希望。

序盤にずしんと重いものを感じさせるものの、気が付いたら普段の僕らの日常にありそうな光景が、そこに広がっているはずです。

騒がしすぎず、悲劇的すぎず、「人生てこういうもんだよねぇ」と静かに噛みしめたい方にこそ、オススメします。

 

ではまた。

イギリスカテゴリの最新記事